こんにちは。北海道札幌市の行政書士、安藤です。

当事務所セミナー「知っておいて良かった!相続トラブル事例集」の1回目は本日終了致しました。ありがとうございました。

次回は9月29日(土)14:00~です。よろしくお願い致します。

さて前回からの続きです。前回は、母親の死によって姉妹の主張が顕在化してしまいました。(→前回のお話しはこちらです♪

本日は、姉妹の仲が悪くならないようにする為の対策をお話ししていきたいと思います。

正解は一つではありませんが、私がおすすめするのはアドバンス・ケア・プランニング(ACP)というものです。

アドバンス・ケア・プランニング(ACP)とは、何なのでしょうか?

厚生労働省のHPには“自らが望む人生の最終段階における医療・ケア”というページがあり(→https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/saisyu_iryou/index.html)、その中に“これからの治療・ケアに関する話し合い~アドバンス・ケア・プランニング~(パンフレット)”というpdfが載っています。そこでアドバンス・ケア・プランニングの説明が記載されていますので、引用してみたいと思います。

アドバンス・ケア・プランニングとは?

万が一のときに備えて、あなたの大切にしていることや望み、どのような医療やケアを望んでいるのかについて、自分自身で考えたり、あなたの信頼する人たちと話し合ったりすることを「アドバンス・ケア・プランニングーこれからの治療やケアに関する話し合い」といいます

これらの話し合いは、もしもの時にあなたの信頼する人があなたの代わりに治療やケアについて難しい決断をする場合に重要な助けとなります

あなたにはこのような前もっての話し合いは必要ないかもしれません

でも話し合いをしておけば、万が一あなたが自分の気持ちを話せなくなった時には、心の声を伝えることができるかけがえのないものになり、ご家族やご友人の心の負担は軽くなるでしょう

引用元:厚生労働省「これからの治療・ケアに関する話し合い~アドバンス・ケア・プランニング~(パンフレット)」

(URL→https://square.umin.ac.jp/endoflife/shimin01/img/date/pdf/EOL_shimin_A4_text_0416.pdf

このように自分の想いを家族と話し合っておき、また家族のみならずかかりつけ医とも治療方針を共有しておき、イザという時に自分の希望通りの治療を受けることができるように備えておくこと、これがアドバンス・ケア・プランニング(ACP)です。

※個人的には「あなたにはこのような前もっての話し合いは必要ないかもしれません」のところが気に入っています。話し合いをするもしないも、『人それぞれ』ですから。

また「話し合いをしておけば、・・・ご家族やご友人の心の負担は軽くなるでしょう」の部分も共感します。親は『子供の好きにしてくれればいい』とよく言いますが、実際子供の立場からすると『それはストレスがかかるんだよなぁ』なんですよね~。

意思表示が出来なくなった時の備えとして、これまでは公正証書で『尊厳死宣言書』を作成しておく、というのが一つの方法でした(当事務所においても、「尊厳死宣言公正証書」の作成相談は可能です)。

尊厳死宣言書はリビング・ウイルとも言われています。

リビング・ウイルとは、一般財団法人 日本尊厳死協会のHPから言葉を借りれば、「自分の命が不治かつ末期であれば、延命措置を施さないでほしい」と宣言し、記しておくことです。(→一般財団法人 日本尊厳死協会)注:こちらは公正証書ではありません。

ただこのリビング・ウイル、これは定型文となっており、ほぼ『延命治療は希望しません。ただし苦痛は緩和して下さい。』のみの内容となっております。

上記協会では「私の希望表明書」というのも2018年1月から発行しており、こちらで細かい希望を選んだり記入したりできるようですが、一般の方がまだ実際に病気になっていない時に、『これは必要なの?』『これとこれの違いは?』など、専門的なことに一人で判断するのは難しいのではないかと私は思います。

それに対しアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の場合は、医療従事者(かかりつけ医など)と話し合いながら、自分の細かい希望を決めていくことができます。

勁草書房から出版されている『終の選択 終末期医療を考える』では、この話し合う内容について以下のように記載されています。

話し合う内容は、将来受けたいあるいは受けたくない医療・ケア、希望する看取りの場所、自分の代わりに医療やケアの決定をしてもらいたい人(医療代理人)の指名、患者の価値観や思想信条、宗教などに基づく希望などさまざまです。

引用元:終の選択 終末期医療を考える(勁草出版)

つまり、かかりつけ医と話し合いながら、受けたくない治療だけでなく『これは受けたい!』という治療や、『自分が話せなくなったらこの人に聞いて下さい』という人物を決めておく、また最期は病院がいいのかそれとも在宅か、更には価値観・思想信条・宗教などにより『胃ろうはやめてほしい』『輸血はどうしても拒否する』など、個人個人の想いを叶えることが可能となるのです。

まさに「100人いれば100通り!」の治療方針です。

※ただし健康な方であれば、かかりつけ医のいない方もいらっしゃるかと思います。そうした方は、「尊厳死宣言公正証書」をとりあえず作成しておくのも有効です。

治療方針に限らず、昔は「人と同じこと」が求められてきました。

勉強では周囲と同等かそれ以上の成績を求められ、友達からは同じ趣味を持たないと仲間外れにされてしまう。

しかし、これからは「個人個人の想い」を実現することが可能な時代となってきます。

そして自分の想いや希望を実現していくためには、大事な人とのコミュニケーションが必要になってくるのではないかと、個人的には思います。

学生であればその相手は親だったり、夫婦であれば配偶者やパートナー、親であればその相手は子供だったり。

勉強においても、恋愛においても、はたまた終活においても、大事な人と十分お話し合いをし、自分の希望を叶えていきましょう!

 

最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。

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