こんにちは。北海道札幌市の行政書士、安藤です。

本日は前回の続きです。

軽く前回の内容を振り返ってみたいと思います。

ある女性がA(男)と婚姻をしておりました。

しかし、お互いその婚姻がしっくりこなかった為、協議離婚をすることになりました。

そして女性はAとの離婚からわずか30日後に、B(男)と再婚をしました。

女性は、A(前夫)と離婚してから250日後(つまり、Bと婚姻中)に、子供を生みました。

そんな上記の事例において生じた疑問が、

“ 女性が生んだ子供は、AとBのどちらの子なのか ”

ということ。

そこで前回は“A”に関して検証したところ、『民法772条2項』と『民法772条1項』を合わせることによって出た結論が、

子供は『Aの子と推定』された

という結論。

そして、本日は“B”に関して検証するところから始まります。

それではまず、Bとの婚姻は民法772条2項を2つに分けた(1)、(2)の内どちらに当てはまるのか、というところから見ていきましょう。((1)、(2)に関しては→前回のブログをご覧ください♪

Bとの婚姻に関しては、 「婚姻の成立の日」という 文言がある(1)の方になります。

(1)は、『再婚から200日経過後に生まれた子→(Bとの)婚姻中に懐胎したものと推定する』という規定。

では女性が生んだ子は、Bと再婚をしてから何日後に生まれた子なんでしょうか。

今回の事例には、 「女性はAとの離婚からわずか30日後に、B(男)と再婚をしました。」という文言と、「女性は、A(前夫)と離婚してから250日後(つまり、Bと婚姻中)に、子供を生みました。」という文言があるので、そこから“ Bと再婚をしてから何日後に生まれた子か ” を考えていきます。

※なんか、パズルみたいですね。「私パズル得意!」という方は、ぜひ考えてみてください~。(たぶん、あっさり解けてしまうかと思いますが...)

答え:Bとの再婚後、220日後に生まれた子です。

従って、子供は再婚成立の日から200日経過後に生まれていますので、(1)から『女性が生んだ子はBとの婚姻中に懐胎したものと推定される』という結論になります。

しかし、やはり“Bの子とは推定されていない”ので、前回と同様に民法772条1項を参照します。すると、「妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する」という条文があるので、

Bと再婚をしてから200日経過後に生まれた子は、

Bとの婚姻中に懐胎した子と推定(民法772条2項)され、同時に、

Bの子と推定(民法772条1項)される

という結論になります。

そう、なぜわざわざ『AとBの両方』を検証したのか。

それは今回の事例では、“片方だけの検証では答えが出ないから”なんです。

今回の事例のように女性が離婚後すぐに再婚をしてしまうと、『Aの子』とも『Bの子』とも推定されてしまいます。

そこで民法は、唯一子供を生むことが可能な女性に対して、「離婚後は一定の期間をおいてから再婚してね」という民法733条の規定を設けたのです。

以上が 、“ 女性だけに適用される民法の「離婚後100日は再婚禁止」の規定 ”に関するご説明でした。

本来は男女平等が望ましいのですが、なかなか『完全な平等』は難しいのかもしれません。

ただし、この民法733条は『A・Bどちらの子供』かを判断するのが難しい状況を想定して、設けられた規定です。

従って、“どちらの子供であるか判断可能”ならば、離婚後100日以内でも再婚できます。

どんな場合か。

①例えば、女性がAとの離婚時に懐胎していなかった場合。(民法733条2項1号)

この場合、「その後に生まれた子は、Aの子じゃないよね」ということが分かるので、離婚後100日以内であっても女性は再婚できます。

②また、女性が離婚前から懐胎しており、離婚後に出産した場合。(民法733条2項2号)

この場合、生まれた子は『Aの子』であると推定されるので、女性は出産の日から(100日待たずに)再婚できます。

以上、本日は民法の規定『女性には再婚禁止期間がある』ことに関して、お話しさせて頂きました。

民法は私たちの生活と密接に関係する法律でありながら、よく分かってない方が多いように思います。

当事務所では現在、『契約やクーリング・オフに関するセミナー』を開催しておりますが、これも「身近な民法を知って、賢く(騙されないで)生きて欲しい」という願いから行っているものです。(このセミナーに関する内容は→こちらです♪

ご自身の可能な範囲でも構いませんので、少しずつ知識を仕入れていき、『安心できる日常 』を過ごしていきましょう!

最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。

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