こんにちは。北海道札幌市の行政書士、安藤です。
11月16日(土)に札幌市西区民センターで行われた「地震はいつ起こる? 私たちができる防災対策とは」の講演会に参加してきました。
昨年の北海道胆振東部地震を経験し、「やはり地震対策は必要だよな~」と考えるようになり、そんななかこの講演会があることを見つけたので、「これは申し込むべきだな」と思ったのです。
講師の方は、「北海道大学 大学院理学研究院 地震火山研究観測センター教授」というプロの専門家。
大変勉強になった講演会のなかで、私が特に気になったお話しを、本日は何点か述べてみたいと思います。
(1)家具の固定は簡単ではありません!
地震により家具が倒れ、犠牲になるという情報はご存じの方も多いと思います。
ではその対策のためと、ホームセンターで突っ張り棒などを購入し家具の固定を行う方がいるようですが、そうした方に対し講師は「それはあまり意味がない」と仰っておりました。
その根拠としては、「家が倒れるほどの強い揺れが起こるのに、素人が固定した家具が果たして無事であるだろうか」というもの。
従って、
①家具の固定はプロの業者に依頼すること
②室内の家具を出来るだけ減らすこと
③寝室には家具を置かないこと
などの対策が効果的だと仰っておりました。
(2)被災時に必要なもの:→「お金」です
地震によって家が壊れた場合、もしかしたら仮設住宅に入居できるかもしれません。
しかしその場合でも、「最長2年3か月以内」だと講師は仰います。
では、家を再建する費用はどうするか。
生活再建への支援としては「最大300万円」であり、家を建て替えるのにこれでは全然足りない、と講師は言います。(人が亡くなった時に支払われる支援金に関しては、ここでは除かれています。)
そこで有効な対策としては、「地震保険に入っておく」というもの。
地震保険は、火災保険の特約として入ることができます。
(地震保険は政府が保証するもので、損害保険会社にとっては「無利益」であるそうです。)
しかし、地震保険に皆が入っているかというと実はそうでもなく、札幌市の地震保険の付帯率は54%とのこと。
およそ半数の人は火災保険に入っていても、地震保険の特約はつけていないのですね。
では地震保険に入っていなくても本当に良いのか、というのを数字を根拠に講師がお話しされました。
地震保険に入ったほうがいい、その理由は、
①講師はまず「今後30年以内に震度5強以上になる確率は、札幌市西区では約10%」という数字をだしました。
②一方、「家の火事の確率は約2%」という数字をだします。
③ほとんどの方は約2%の火事の確率のために火災保険に入っている。
④それなのに、火事よりも確率が高い地震保険にはなぜ入らないの?
というもの。
―確かに上記の確率を知れば、地震保険の特約をつけた方が良さそうです。
(ちなみに釧路市の地震保険の付帯率は86%、根室市の付帯率は90%だそうです。やはり道東の方は地震に対する備えが強いんですね~。)
(3)千島海溝の国の評価「切迫している可能性が高い」
道東沖の千島海溝でマグニチュード8.8という超巨大地震が起こる可能性があるそうです。
そうした情報を札幌の人に伝えても「道東でしょ。こっちはそんなに大きな地震にはならないんじゃないの?」と軽く考えている方が多いと講師は言います。
では実際、千島海溝でマグニチュード8.8の地震が起こったとしたらどうなるか。
以下に講師のお話しを記載致します。
①昨年の胆振東部地震はマグニチュード6.7。
②マグニチュード8.8はマグニチュード6.7の約1,000倍の規模。
③札幌でも震度6弱以上の揺れが想定される。
④しかも今回は震度6弱以上の揺れが5分以上と長時間続く。(高層マンションの上階では10分間になることも。)
⑤港が浸水する→つまり、物流が長期間ストップする。(北海道の物資(食料やガソリンなど)の8割は港から入ってきているとのこと。)
以上、私が気になった点をいくつか述べてみました。
私は終活の専門家として「穏やかな老後を過ごすために、事前の対策をしておきましょう」とブログやセミナーなどで発信しております。(例えばブログに関しては、→こちらの記事をどうぞ♪)
しかし地震などの災害に対しても、『事前の対策』は必要だなと感じました。
皆さまもぜひ、終活とともに地震対策を「事前に」しておきましょうね!
最後に「地震の備え」として講師がまとめた3点をお伝えし、本日は終わりにしたいと思います。
1.命を守る備え→耐震化・家具減らし
2.命をつなぐ備え→備蓄・食料トイレ灯油
3.生活を守る備え→地震保険
最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。
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