こんにちは。北海道札幌市の行政書士、安藤です。
前回に引き続き、北海道胆振東部地震に関するお話しです。(前回の記事は→こちらです♪)
9月6日に発生した地震。その地震の影響を受けた方はたくさんいらっしゃったことと思います。
私は実家で被災しました。
停電の影響でテレビからの情報が得られないため、ラジオを聴くことに。
しかし乾電池がなく、朝いちで近所の電器店に向かいました。
最初に行ったお店では、「すみません、売り切れです」とのお返事。
「早っ!? もうみんな買いにきたの?」と少々焦りながら、次のお店へ移動。
二つ目のお店に着き、乾電池コーナーを探すと...ありました!
しかし、なかなかの人だかり。まぁ、そうだろうと思いながら列に並びます。
ただ自分の順番が近づくにつれ、人だかりができていたのは並んでいる人が多いだけではないことに気付きました。
そのお店もやはり停電しています。つまり、レジが動かないのです。
しかしお店側としては、『どんな商品が』『いくつ売れたのか』は、把握しておきたいところ。
従って、商品のバーコード(レジに“ピッ”とする場所)に書いてある何桁もの数字、あれをメモ用紙に書き写しながら乾電池を販売していたのです。
お店の中は薄暗く、お店の方もバーコードの数字を書き写すのが大変そうでした。
(お店の方も、そりゃ大変だよなぁ。ウチも日頃から準備しておけば、お客が一人減ってお店の負担も少しは軽くなったかもしれないのに...すみません!)と心の中で謝りながら、乾電池を買ってきました。
なんとか乾電池を買うことができ、その後はラジオで情報収集をすることができました。
乾電池を買った直後は、「お店に在庫があって良かった~」という思いでした。
しかし時間が経つにつれ、私の心の中に浮かんできた思いは別のものに変わっていきました。
人口減少が進むわが国において、北海道も例外ではありません。
過疎化が進む地域によっては、お店を出してもやっていけない、そんな場合もあることでしょう。
そうした地域では、近所に乾電池を販売するお店がないかもしれません。
そこに考えがいった瞬間、私の思いは「そもそも乾電池を販売しているお店が近所にあって、本当に良かったな~」になったのです。
お世辞にも大都市とは程遠い私の故郷。
電器店がつぶれずにいたのは、そこに住んでいる皆さまが(安い大型の家電量販店ではなく)、地元のお店を利用していた結果だと私は思います。
スマホが使える世代では、「買い物はもっぱらネットショッピング」という方もいらっしゃるでしょう。
しかし、イザという時のために近所にお店を残しておくには、『そのお店が十分な利益をあげていること』が必要です。
お店側が商売をしていけないと感じてしまったら、廃業するほかはないのです。
上記と似た内容として、10月4日の朝日新聞の記事をご紹介します。
以下はお店の存続ではなく、『商品の存続』ですが、考え方は同じだと私は思います。
記事の内容は、「森永製菓が、50年余りの歴史があるチョコフレークの生産を終えると発表した」というものです。
森永チョコフレーク...私もよくお世話になりました(甘いもの好き♪)。
ほとんどの方が知っているであろう有名なお菓子なのに、なぜ生産を終了することになったのか。
森永製菓によると、「森永チョコフレーク」は1967年に発売。元々、テレビなどを見ながら食べる「ながら食べ」がコンセプトだった。だが、同社によると近年は売り上げが減少。広報担当者は、「スマホを見ながら食べる人が増え、手が汚れやすいチョコフレークは避けられるようになったのも一因」と説明する。
引用元:朝日新聞(10/4)
スマートフォンの個人の保有率は、半分を超えています。(2016年では56.8%。総務省より→http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/html/nc111110.html)
スマートフォンの普及というIT化がお菓子業界にも影響を与えていたというのは、正直驚きです。
これからもIT化が進みそうな世の中なので、これまで愛されてきた商品が生産終了となる数も、まだまだ増えそうな気がします。
では、「自分〇〇大好きなんで、これだけは終わって欲しくないんすけど!」という方がいたら、どうすればよいのか。
コンビニ研究家の田矢信二さんが、上記記事のなかで以下のように述べております。
「最近はお菓子も多様になり、長年愛されたというだけでは生き残れない時代になった。好きな商品を守るには、普段から自分たちで買って支えることが必要」
引用元:朝日新聞(10/4)
売り上げが少なければ商品は消えていく。同様に、売り上げが少ないお店もまた生き残っていけないのです。
お金の使い方を考えさせられる新聞記事ではありませんか?
最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。
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