こんにちは。北海道札幌市の行政書士、安藤です。

本日は前回の続きです。(前回のお話しは→こちらをどうぞ♪

Aのおじさん(=行政書士)の発言に沿って、解説していきたいと思います

 

「今回、Aがとある国からお金を借りる際、Aの父と私、つまり2人が保証人になった。こういうのを“共同保証”というんだが、」

まずは、この部分から見ていきましょう。

債務者側(=お金を借りる側)の今回の登場人物は、

・主債務者=A

・連帯保証人=Aの父

・保証人=Aのおじさん

となります。

Aの債務に対し、Aの父とAのおじさんが保証人となっています。このように、同一の主たる債務(=Aの債務)について、数人(=Aの父とAのおじさん)が保証債務を負担するものを、“共同保証”といいます。

 

次に、

「この共同保証の場合は原則として、分割債務の規定が準用される。」

という部分を見ていきます。

準用とは簡単に言いますと、“同じように考えていきましょう”といった意味になります。ではそもそも、『分割債務』とは何でしょうか。

これは民法427条が規定しています。

しかし、条文を見てもイメージがつきにくいと思うので、以下に具体例をあげてみますね。

XとYという、2人の人間が100万円を借りたいと思っていました。

そこへ、Zという人間が2人にお金を貸してもいいと言ってきました。

すると『貸主=Z』、『借主=XとY』という、金銭消費貸借契約が成立します。

この場合、契約は1つですが、XとYはそれぞれ分割された独立の債務を負うことになります。

つまり、『借主Xは、貸主Zに対して50万円の債務を負い』、『借主Yは、貸主Zに対して50万円の債務を負う』のです。

『(2人で)100万円を借りるという1つの契約』なんですが、『XとYはそれぞれ50万円(=2分の1)しか債務を負わない』。

このように多数の当事者が存在する場合の関係について、民法は分割債務(あるいは分割債権)を原則としているのです。

 

ではもう一度、Aのおじさんの発言を見てみましょう。

「この共同保証の場合は原則として、分割債務の規定が準用される。」

これを今回に当てはめると、

「(Aの父とAのおじさんという)2人が保証人となった今回の共同保証は、(全額の保証債務を負うのではなく)、2分の1の範囲で保証債務を負えば足りる」

という意味になります。(このことを、“分別の利益”と言います。)

今回の事例では保証人が2人なので、半額(=2分の1)の返済で義務を果たしたことになります。

ということは、保証人が3人ならば3分の1ずつの保証債務を負い、保証人が4人ならば4分の1ずつの保証債務を負うことになります。前回のブログで提示した、「保証人が返済する義務は半額なんだ~」は正確な答えではないということが、このことからお分かり頂けるかと思います。

 

さてここまでの話を聞いて、なんかモヤモヤしてる方はいらっしゃいませんか。

「Aの父(=連帯保証人)も共同保証として保証債務を負担しているよな。だったら“分別の利益”があるから、Aの父も半額しか支払わなくていいんじゃないの? あれ、でも連帯保証人って全額を支払わなければならないって聞いたことあるし...」

と、頭の中がグルグルしている方。

再度、Aのおじさんの発言を見てみましょう。

「この共同保証の場合は原則として、分割債務の規定が準用される。」

原則があるものには、例外がつきものです。

実は、連帯保証人には分別の利益がありません。つまり、連帯保証人は主債務者が負っている全額を弁済する義務を負うのです。(まさに、主債務者と連帯するわけです。)

 

以上が、保証人と連帯保証人の違いの一つです。(他にも異なるところはありますが、本日はこの辺で。)

いかがでしたでしょうか。

 

最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。

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