こんにちは。北海道札幌市の行政書士、安藤です。

当事務所では、『お話し合いの終活』をお勧めしております。

そして終活にかぎらず、人が生きていく上でやはりコミュニケーションは大事なのではないか、ということも以前のブログでお話ししました(→その記事はこちらです♪)。

ただ、「周囲の全ての人とコミュニケーションをとっていくのはしんどい!」という方もいるでしょう。

もちろん、全員と関わる必要はないと私も思います。

しかし、家族とのコミュニケーションはやはり大事だという新聞記事を見つけました。

以下は9/6の朝日新聞の記事ですが、この記事は、「回復の見込みがないならば心配蘇生は受けず、穏やかな最期を迎えたいー」という思いを持っていたのに、周囲(家族や施設職員など)が救急車を呼んでしまった。けど到着した救急隊員に、「やっぱり心臓マッサージや人工呼吸はやめて」と伝えた事例が、昨年だけで全国の5割超の消防本部の救急隊であった、という内容から始まっています。

ではなぜ、救急車は呼ばれたのか?

その理由について、埼玉西武消防局の担当者のお話しが載っています。

(埼玉西武消防局の)担当者は、家族が本人やかかりつけ医と話し合い、みとる方針を確認していても、「何とかして欲しい」と家族らが救急車を呼ぶケースもあると言う。「受け入れがたいところがあるのではないか」

引用元:朝日新聞(9/6)

また、消防庁もこれに関して調査を行っているようです。

消防庁の調査でも、本人が蘇生拒否の意思表示をしていたのに家族らが救急車を呼んだ理由を聞くと、「気が動転、パニックになった、どうしていいかわからない」が176件で最多。かかりつけ医に連絡がつかなかったり、突然の出来事に家族や福祉施設職員が慌てたりしたケースがあった。

引用元:朝日新聞(9/6)

そして、

次いで、「家族間の情報共有不足や意見の不一致」が71件と多かった。

引用元:朝日新聞(9/6)

とのことです。

※この記事の中ではアドバンス・ケア・プランニング(ACP)を行っておくことで、希望に沿わない蘇生を減らすことにつながると期待されている旨が述べられています。アドバンス・ケア・プランニング(ACP)に関しては→行政書士安藤あつゆき事務所のブログをどうぞ♪

本人が蘇生拒否の意思を有していたにも関わらず、救急車を呼んでしまったことに対する最も多かった理由が、家族が「パニックになった」こと。やはり本人の希望を聞いていても、イザその時が来てしまったら気が動転してしまうんでしょうね。

これはわかる気がします。『人生、すべてが予想の範囲内』なんて、起こりえない気がします。

しかし、2番目に多かった理由の「家族間の情報共有不足や意見の不一致」、これは対策次第で防げるのではないでしょうか。

そしてこの「情報共有」、これは“ある程度”ではなく、“しっかりと”共有しておいた方がいいと思います。

なぜなら、同記事の中で社会福祉法人「ひまわり福祉会」の常陸実・理事長は、

「本人や家族が蘇生を望んでいなかったとしても、遠い親戚が『救急車を呼ぶべきだ』と異議を唱えることはよくある」

引用元:朝日新聞(9/6)

と話しているからです。

このおせっかいな親戚(もちろん当人は親切心からなのでしょうが)、なかなかやっかいです。

従って、たとえばある母親の意識がなくなり、その方に子供が3人いた場合、3人とも全員が母親の意思(=想い)を共有していれば問題ないのでしょうが、そのうちの1人でも母親の想いを共有していなかった場合、こうした親戚に付け込まれる可能性があります。

最初の話に戻ってしまいますが、やっぱり家族間でのコミュニケーションは大事なんだと思います。

ただ「今までずーっと連絡もしていないのに、今さら連絡なんてできないよぅ...」、こうした不安をお持ちの方も、もちろんいらっしゃることでしょう。

しかし、(特に蘇生拒否などを希望している方は)最初の一歩を踏み出さないと、その先へたどり着くことは難しいです。

今回の例で言えば、「自分の意識がない時でも希望通りにして欲しい」 ➡けれど、「自分の想いを知らない家族がいたら、希望とは異なる治療を受けてしまうかも」 ➡だったら、「家族全員と話し合おう!」という一歩目が必要になるかと思います。

ここで一歩目を踏み出せないあなたに、『本日は紹介しちゃおう!』のコーナーです。(わー、パチパチパチパチ)

※いきなり現れましたこのコーナーは何かと言いますと、私が何かの拍子に偶然発見した言葉を、「ぜひ皆さまにもお伝えしたい!」という、自らの欲求を満たすだけのコーナーです。

本日の言葉はこちらです!

一歩目を踏み出してみなけりゃ 何も始まらないよ

引用元:制服のマネキン(乃木坂46) 作詞:秋元 康

最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。

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